この記事を含めて、私はAIを使って記事を作っています。
ホームページ制作の会社をやっていて、記事の構成、図解のもとになるデータ、下書き。かなりの部分でAIを使っています。
そのうえで言いますが、AIに任せていい仕事と、絶対に任せてはいけない仕事があります。
そして士業の場合、線引きを間違えると資格の問題になります。ここから書きます。
先に、いちばん重要なこと

依頼者の情報を、そのままAIに入力しないでください。
行政書士には守秘義務があります。AIサービスの多くは入力した内容がサーバーに送られ、サービスによっては学習に使われることがあります。
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入れてはいけない
依頼者の氏名・住所・生年月日
会社名・許可番号・車両番号
書類の画像やPDFそのもの
相談内容をそのまま貼り付けること
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「便利だから」で入れてしまうのが、いちばん危ないところです。
使うなら、設定を確認してから
サービスによっては、入力を学習に使わない設定や、法人向けの契約があります。
ただし仕様は変わります。去年の情報のまま使い続けないでください。使う前に、そのサービスの現在の規約と設定を確認してください。
判断に迷ったら使わない
守秘義務違反は、便利さと釣り合いません。
一般的な質問の形に置き換えられるなら使う。置き換えられないなら使わない。この線引きで十分です。
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✗ 「田中建設の許可が◯月で切れるのですが」
◯ 「建設業許可の更新は、期限の何ヶ月前から申請できますか」
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後者なら、依頼者の情報は入っていません。
AIが得意なこと、苦手なこと

得意なこと
文章の下書き。 ゼロから書くより、たたき台があるほうが速いです。私も記事はこの形で作っています。
言い換えと要約。 固い文章をやわらかくする、長い文章を短くする。ここは強い。
整理と分類。 散らかった箇条書きを、意味ごとにまとめ直す。これは手でやると時間がかかります。
たくさんの案を出す。 記事のタイトル案、キャッチコピー案。量を出させて、人が選ぶ形が合っています。
苦手なこと
法令の正確性。 ここが最大の問題です。
AIはそれらしい嘘を書きます。条文番号、期限、要件。もっともらしい形で、間違ったことを書く。
しかも自信がある書き方をするので、知らない分野だと見抜けません。
最新の情報。 法改正、様式の変更、手数料の改定。AIが持っている情報は、ある時点で止まっています。
自治体ごとの違い。 同じ手続きでも、都道府県や市で運用が違います。AIはこの差を知りません。
だから、確認は必ず人がやる
AIが書いたものを、そのまま出さない。
条文、期限、金額、様式。この4つは必ず原典で確認してください。所管官庁のサイト、自治体の案内、所属会の資料。
ここを省くと、間違いがそのまま依頼者に届きます。
集客で使える場面
私が実際に使っているのは、ここです。
記事の構成を作る
「この分野で、依頼者がどんなことを知りたいか」を出させる。そこから自分で選んで、自分の言葉で書く。
構成を考える時間が、かなり減ります。
→ 「行政書士のSEO対策入門」
検索される言葉を探す
「この手続きで困っている人は、どんな言葉で検索するか」。
これは実際に有効です。自分では思いつかない言い回しが出てきます。ただし出てきた言葉は、検索窓に実際に入れて確認してください。
文章を短くする
書いた文章が長すぎるとき、「3割短くして」と頼む。削る判断は、人がやるより速いことがあります。
プロフィールのたたき台
自分のことは、意外と書けません。経歴を箇条書きで渡して、文章にしてもらう。
ただしそのまま使わないでください。AIが書いた文章は、きれいすぎて人柄が消えます。自分の言葉に直してから載せる。
使わないほうがいい場面

依頼者への回答をそのまま作る
相談の回答をAIに作らせて、そのまま送らない。
間違っていた場合、責任は行政書士にあります。AIが間違えた、は通りません。
記事を量産する
AIを使うと、記事は大量に作れます。ただし中身の薄い記事を量産すると、サイト全体の評価が下がります。
数ではなく、1本ずつ確認できる量にしてください。
私も月に何本も出していますが、全部に目を通しています。目を通せない量にはしません。
書いたことがない分野を書く
知らない分野をAIに書かせると、間違いに気づけません。
扱っている分野、調べたことがある分野。自分で正誤を判断できる範囲で使ってください。
AIを使っていると書くべきか
書く必要はないと思っています。
重要なのは正しいかどうかであって、どう作ったかではありません。AIを使っても人が確認していれば問題なく、使わなくても間違っていれば問題です。
ただし誰が書いたかは出してください。氏名、資格、登録番号、顔写真。
法律分野の検索では、書いた人が誰かが重視されます。ここは士業が有利なところです。
まとめ
- 依頼者の情報をAIに入力しない。守秘義務は便利さと釣り合わない
- 一般的な質問の形に置き換えられるなら使う。できないなら使わない
- サービスの学習設定と規約は変わる。使う前に現在の内容を確認する
- AIが得意なのは下書き・言い換え・整理・案出し
- 苦手なのは法令の正確性・最新情報・自治体ごとの違い
- 条文・期限・金額・様式は必ず原典で確認する
- 集客では構成づくり・検索語探し・文章を短くするのに使える
- 依頼者への回答をそのまま作らない。責任は行政書士にある
- 記事を量産しない。目を通せる量に収める
- 知らない分野には使わない。間違いに気づけない
よくある質問
Q. AIで作った記事は検索で不利になりますか。
作り方そのものより、内容が役に立つかどうかが見られます。ただし中身の薄い記事を大量に出すと評価が下がります。1本ずつ確認できる量にしてください。
Q. 無料のAIと有料のAI、どちらを使うべきですか。
目的によりますが、守秘義務の観点では、入力の扱いがどうなっているかで選んでください。料金より、規約と設定の確認が先です。
Q. AIに相談内容を要約させるのもだめですか。
依頼者が特定できる情報が入るなら、避けてください。要約も入力です。固有名詞を外した一般的な形にできるなら、その範囲で使えます。
Q. 広告文をAIに作らせてもいいですか。
たたき台としては使えます。ただし広告表現は所属する行政書士会の規程に関わります。優位性の表示などについて定めがある場合があるので、出す前に所属会に確認してください。
Q. AIを使えば1人でも回りますか。
作業は減りますが、確認の時間は減りません。むしろ確認する量が増えます。回る件数の上限は、確認できる量で決まります。
