「ホームページ、作ったほうがいいのは分かってるんです。でも、何を載せればいいのか分からなくて……」
先日、開業準備中の行政書士の先生から、こんなご相談をいただきました。実は、これは本当によくいただくお悩みです。正直に言うと、ホームページを作ろうと思い立って、いざ目次を書き出してみると「あれ、何から手をつければいいんだろう?」と固まってしまう先生は、すごく多いんです。
この記事では、行政書士事務所のホームページに「最低限これだけは載せておきたい」という8つの要素を、初心者の方でも迷わないように一つひとつご紹介します。すべてを完璧にそろえる必要はありません。まずは「自分の事務所だったらどう書くかな?」とイメージしながら読み進めてみてください。
そもそも、なぜ8つの要素が必要なのか?
行政書士のサービスは、形がありません。お客様から見ると「お金を払ってみないと、何が手に入るか分からない」状態です。これは、お客様にとってかなり不安なことです。
たとえば、はじめて入る飲食店を選ぶとき、私たちは無意識にお店の外観・メニュー・口コミなどを見て「ここで大丈夫そう」と判断しますよね。ホームページも同じで、お客様は「依頼して大丈夫な先生か」を、いろいろな情報を見ながら判断しています。
ここからご紹介する8つの要素は、その判断材料をきちんとそろえるためのものです。大きく分けると、信頼を伝える4つと、行動を促す4つに分かれます。
信頼を伝える4つの要素
① あいさつ文(先生の顔が見えるメッセージ)
ホームページのトップページや「事務所紹介」のページに、先生ご自身の顔写真と、開業に込めた想いを書きます。
「顔写真を載せるのはちょっと抵抗が……」と感じる先生もいらっしゃるかもしれません。でも、お客様の立場になってみると、誰に相談するのか分からないまま問い合わせるのは、思っている以上に勇気がいることです。先生の表情が見えるだけで、安心感はぐっと変わります。
あいさつ文は長くなくて大丈夫です。「なぜこの仕事をしているのか」「どんなお客様の力になりたいか」が伝われば十分です。
② 選ばれる理由(独自の強み)
「他の事務所ではなく、なぜ私の事務所に依頼するメリットがあるのか」を、3つくらいに絞って伝えます。Webの世界ではこれを USP(ユーエスピー) と呼びます。Unique Selling Proposition の略で、ざっくり言うと「うちならではの売り」のことです。
たとえば「建設業許可に特化」「夜間・休日も対応可能」「外国人案件は英語・中国語で対応」など、具体的であればあるほど刺さります。逆に「親切丁寧」「お客様第一」のような言葉は、どの事務所も書いているので、残念ながらほとんど読み飛ばされます。
③ 実績(解決事例・メディア掲載)
「こういう案件を、こうやって解決しました」という実績を、具体的に載せます。お客様は「自分と似たケースを扱った経験があるか」をかなり気にしています。
開業したばかりで実績が少ない場合でも、研修や前職で関わった事例(守秘義務に配慮しつつ)、勉強会の登壇、執筆など、書ける材料は意外とあります。
④ お客様の声
第三者の評価は、先生ご自身が「私はすごいです」と言うより、何倍も信頼されます。受任した案件のお客様に、簡単なアンケートをお願いして、許可をいただいた上で掲載しましょう。
ポイントは「依頼前はどんな状態で、依頼後にどう変わったか」を書いてもらうことです。before / after が見えると、読み手が自分ごととして想像しやすくなります。
行動を促す4つの要素
⑤ 来所後の流れ
「相談から解決まで、どんなステップで進むのか」を、図やステップ形式で見せます。お客様にとって、はじめての士業相談は未知の世界です。先が見えないと、それだけで動けなくなってしまいます。
「①お問い合わせ → ②無料相談 → ③お見積り → ④ご契約 → ⑤手続き開始」のように、ざっくりでいいので流れを示しましょう。
⑥ 分かりやすい料金表
料金が書かれていないホームページは、お客様から見ると「高そう」「聞きにくい」という印象になります。正直に言うと、料金が分からないだけで問い合わせをやめる方は、本当に多いです。
「案件によって異なります」だけだと不親切なので、最低でも「○○許可申請:○万円〜」のように、目安だけでも示しましょう。
⑦ 無料相談の案内
「まずは無料で相談できますよ」という入り口があると、問い合わせのハードルがぐっと下がります。ただし、「無料相談」と書くだけでは、かえって「営業されそう」と警戒されることもあるので、書き方に少しコツがあります。これについては、シリーズ別記事で詳しくお話しする予定です。
⑧ よくある質問(FAQ)
「相談する前に、これくらい知っておきたい」という疑問を、先回りして答えておきます。たとえば「相談は何分くらいですか?」「土日も対応してもらえますか?」「他の事務所で断られた案件でも相談できますか?」など。
FAQが充実していると、お客様は安心して問い合わせできますし、先生ご自身も同じ質問に何度も答える手間が減ります。
8つの要素チェックリスト
ご自身のホームページ(または準備中のサイト)に、以下の要素がそろっているか確認してみてください。
- あいさつ文と顔写真がある
- 選ばれる理由が3つ程度に絞られている
- 解決事例や実績が掲載されている
- お客様の声が載っている
- 来所後の流れが図やステップで見える
- 料金の目安が書かれている
- 無料相談の案内がある
- よくある質問(FAQ)がまとめられている
すべてに ✓ がつかなくても大丈夫です。むしろ、最初から完璧を目指すと手が止まってしまうので、「足りないところから1つずつ埋めていく」くらいの気持ちで取り組むのがおすすめです。
優先順位に迷ったら、ここから始めましょう
すべてを一度に完成させようとすると、なかなか公開までたどり着けません。まずは「先生の顔と想いが伝わるあいさつ文」と「料金の目安」だけでも載せて、公開してしまうのが正解です。
ホームページは、公開してからが本当のスタートです。実際にお客様の反応を見ながら、少しずつ要素を足していくほうが、結果的にいいサイトになります。
- 士業のサービスは無形だからこそ、信頼の材料を先回りして用意する必要がある
- ホームページには「信頼を伝える4要素」と「行動を促す4要素」、合計8つを載せる
- 信頼を伝える要素:①あいさつ文 ②選ばれる理由 ③実績 ④お客様の声
- 行動を促す要素:⑤来所後の流れ ⑥料金表 ⑦無料相談の案内 ⑧FAQ
- 完璧を目指さず、足りないところから1つずつ埋めていけば大丈夫
- 最初に手をつけるなら「あいさつ文」と「料金表」がおすすめ
行政書士事務所のホームページ、プロに任せませんか?
DekiruDe合同会社は士業専門のWeb制作会社です。
開業時の立ち上げからリニューアルまでお気軽にご相談ください。
