行政書士の紹介を増やす仕組みの作り方

行政書士の紹介を増やす仕組みの作り方 集客・開業

行政書士の仕事は、紹介から入る比率が高い仕事です。

ただし「紹介してもらえる人」と「もらえない人」の差は、人柄や運ではありません。条件が揃っているかどうかです。そして条件は3つしかありません。

紹介が起きる3つの条件

紹介が起きる3つの条件を、思い出される・説明できる・渡しても安心を軸に整理したチェックリスト

① 思い出される

相手の目の前で許認可の話が出た瞬間に、あなたの顔が浮かぶかどうか。ここで浮かばなければ、以降は何も起きません。

思い出されるために必要なのは、接触の回数ではなく覚えやすさです。「行政書士の人」では覚えられません。「建設業許可の人」なら覚えられます。

② 説明できる

紹介する側は、あなたを他人に説明しなければなりません。「行政書士の知り合いがいます」では紹介になりません。相手は何を頼めるのか分からないからです。

「建設業の許可に強い行政書士がいます」なら、それは紹介です。紹介される言葉を、こちらから渡しておく必要があります。

③ 渡しても安心だと思える

紹介は、紹介者の信用を貸す行為です。対応が悪ければ、紹介した人の顔が潰れます。

だから紹介者は、確信が持てる相手にしか回しません。返信が早い、報告がある、丁寧に断る。こうした実績が、紹介の量を決めます。

誰から紹介が来るのか

紹介が起きる3つの条件を、思い出される・説明できる・渡しても安心を軸に整理したチェックリスト

紹介元は4つに分けられます。性質が違うので、扱い方も変わります。

他士業 … 税理士、司法書士、社労士。いちばん発生量が多いルートです。相手の顧問先から継続的に出てきます。

既存の依頼者 … 手続きが終わった人からの紹介。質がいちばん高いです。あなたの仕事を実際に見ているためです。

業界の関係者 … 建設業なら元請、不動産なら仲介会社。分野を絞っている場合、ここが太くなります。

知人・前職 … 立ち上がりがいちばん早いルート。ただし在庫には限りがあります。

開業直後は知人・前職から始めて、他士業を開拓し、既存の依頼者を育てる。この順番が現実的です。

他士業への挨拶回りの実際

いちばん量が出るルートなので、具体的に書きます。

どこへ行くか

税理士が第一です。顧問先の会社設立・許認可・外国人雇用が、そのまま行政書士の仕事になります。

次に司法書士。登記の周辺で許認可の話が出ます。社労士は労務以外の申請を持て余していることがあります。

何を持っていくか

名刺だけでは残りません。扱う分野を1枚にまとめた紙を渡してください。「こういう案件があれば回してください」が伝わる形にします。

内容は3つで足ります。専門分野/対応エリア/連絡先。ここに「こんな相談を受けています」の例を3つ足すと、相手が判断しやすくなります。

何を言うか

売り込みにならないほうがうまくいきます。「開業したので挨拶に来ました。建設業の許可をやっています」で十分です。

そのうえで、こちらが返せるものを伝えてください。「登記が出てきたら回します」「税務の相談はお願いしたいです」。これがあるかないかで、関係が続くかが変わります。

すぐには来ない

挨拶した翌週に紹介が来ることは、まずありません。相手の顧問先で案件が発生するまで待つことになります。数ヶ月後に突然来ます。

だから「反応がなかった」と判断して止めるのが、いちばんもったいない行動になります。

紹介を返せる関係にする

一方通行の紹介は続きません。もらうだけの関係は、相手側にメリットがないためです。

返せるものは、案件だけではありません。

  • 登記・税務・労務の相談が来たら回す
  • 相手の分野の情報を共有する(法改正など)
  • 相手のサイトや記事を紹介する

自分に回せる案件がまだ無い段階でも、「回せるものが出たら必ず回します」と言い続けるだけで関係は保てます。

紹介ルートを作る3ヶ月

紹介ルートを作る3ヶ月の進め方を段階別に示した図

一度に広げようとすると続きません。月2〜3件のペースで、半年続けるのが現実的です。

最初の1ヶ月は身近なところから。2ヶ月目から他士業へ。3ヶ月目以降は、反応があった相手との関係を厚くしていきます。回った件数より、続いている関係の数が成果になります。

紹介が止まる理由

対応が遅い

紹介された案件の返信が遅いと、次から来ません。紹介者が最も恐れるのは、紹介先の対応が悪いことです。

報告しない

紹介を受けたら、結果を紹介者に伝えてください。「無事に許可が下りました、ありがとうございました」。この一報があるかないかで、次の紹介が変わります。

断り方が悪い

扱えない案件を無理に受けると、質が落ちます。断るのは問題ありません。ただし「できません」で終わらせず、「この分野なら◯◯さんが詳しいです」まで言えると、信用が上がります。

専門が変わったことを伝えていない

分野を変えたのに伝えていないと、古い情報のまま紹介が来るか、来なくなります。変わったときは一報入れてください。

まとめ

  • 紹介の条件は思い出される・説明できる・渡しても安心の3つ
  • 「行政書士の知り合い」では紹介にならない。紹介される言葉を渡しておく
  • 紹介元は他士業・既存の依頼者・業界関係者・知人の4つ。性質が違う
  • 開業直後は知人 → 他士業 → 既存の依頼者の順
  • 挨拶回りは税理士から。1枚の紙に専門分野・エリア・連絡先
  • 返せるものを伝える。一方通行の紹介は続かない
  • 紹介が止まるのは対応の遅さ・報告なし・断り方が原因

よくある質問

Q. 挨拶回りは何件くらい回るべきですか。

数より継続です。月2〜3件を半年続けるほうが、1ヶ月で20件回って終わるより結果が出ます。関係は1回では作れません。

Q. 紹介料は払うべきですか。

士業間の紹介料には、所属する会の規程や各士業法との関係で制約がある場合があります。必ず所属会の規程を確認してください。案件を返す形での関係構築が、いちばん問題が起きにくい方法です。

Q. 紹介だけで食べていけますか。

可能ですが、紹介元が1〜2件に偏ると危険です。その関係が切れた月に売上が消えます。紹介を育てながら、検索からの導線も並行して作ってください。

Q. 既存の依頼者に紹介をお願いしてもいいですか。

構いません。手続きが完了して、相手が満足しているタイミングが最適です。あわせて口コミもお願いできます。詳しくは「行政書士のMEO集客」で書いています。

作るべきか、まだ待つべきか。
そこだけでもはっきりします。

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