SEOと聞くと、専門業者に頼む難しい技術のように思われがちです。
実際にやることは、もっと単純です。困っている人が検索する言葉に、正しく答える。それだけです。技術的な調整もありますが、それは後から効いてくる話で、最初にやることではありません。
そして行政書士は、この点でかなり有利な立場にいます。理由は最後に説明します。
SEOで何が起きるのか

検索する人は、大きく2つに分かれます。
調べている人 … 「行政書士 とは」「建設業許可 費用」。まだ依頼するとは決めていません。
依頼先を探している人 … 「建設業許可 行政書士 大阪」「相続 手続き 代行」。もう頼む前提で探しています。
集客としてすぐ効くのは、当然ながら後者です。ただし前者を書くと、後者で選ばれやすくなります。「この人は詳しい」と伝わるからです。
理想は両方を書くことですが、最初の10本は後者に寄せてください。成果が早く見えるほうが続きます。
狙う言葉の見つけ方
実際に受けた質問を思い出す
いちばん確実な方法です。相談や問い合わせで実際に聞かれたことは、他の誰かも検索しています。
「決算変更届って毎年出すんですか」「許可が下りるまでどれくらい?」——こうした質問は、そのまま記事のタイトルになります。
検索窓に打ち込んでみる
Googleの検索窓に「建設業許可」と入れると、候補が下に出ます。あれは実際に検索されている言葉です。
検索結果の一番下にある「他の人はこちらも検索」も同じです。無料で使えるいちばん確かな資料なので、まずここを見てください。
地域名を足す
「相続」だけでは全国の大手と戦うことになります。「大阪市 相続 行政書士」なら、戦う相手は地域内だけになります。
開業直後は、必ず地域名を足したところから始めてください。
記事の書き方
答えを先に書く
検索して来た人は、答えを探しています。前置きが長いと戻られます。
「結論から言うと、決算変更届は毎年必要です」と最初に書いて、そのあとで理由や例外を説明する。この順番です。
タイトルに検索される言葉を入れる
「先日の出来事」ではなく「建設業許可の決算変更届はいつまでに出すか」。タイトルは、検索する人の言葉で書きます。
見出しで区切る
長い文章の塊は読まれません。見出しで区切ると、読む人も検索エンジンも内容を把握しやすくなります。
1記事1テーマ
あれもこれも書くと、何の記事か分からなくなります。1つの疑問に、1つの記事で答える。
士業が有利な理由
Googleは、法律やお金に関わる分野の情報を、特に厳しく評価しています。誤った情報が人の生活に影響するためです。
この分野では、誰が書いたかが重視されます。そして行政書士は、
- 国家資格を持っている
- 登録番号があり、実在が確認できる
- 実務で扱っている当事者である
つまり、匿名のまとめサイトが逆立ちしても勝てない条件を最初から持っています。
だからこそ、書き手を明示してください。記事に氏名・資格・登録番号・顔写真を出す。これはSEOの技術ではなく、SEOそのものです。
内部リンクでつなぐ
記事が増えてきたら、関連する記事同士をリンクでつないでください。
「決算変更届」の記事から「建設業許可の取り方」へ。読者が次に知りたいことへ案内する感覚です。
これには2つの効果があります。読者が長く滞在すること、そしてサイト全体の構造が検索エンジンに伝わることです。
コツは、軸になる記事を1本決めて、そこに他の記事から集めることです。「建設業許可のすべて」のような記事を中心に置き、細かい記事から中心へリンクを張ります。
更新頻度より、書き直し
新しい記事を増やすことばかり考えがちですが、既存の記事を直すほうが効くことがあります。
法改正で内容が古くなった。書いたときより詳しくなった。読み返すと説明が足りない。こうした記事に手を入れると、新記事を1本書くより順位が動くことがあります。
半年に一度、過去記事を見直す日を作ってください。
続けるためのコツ

SEOで最も多い失敗は、3ヶ月で止めることです。
効果が見えるまで、早くて3ヶ月、通常は6ヶ月かかります。この期間は何をしても数字が動きません。ここで「効果がない」と判断すると、いちばん効く手段を毎回捨てることになります。
現実的な進め方は、こうです。
月2本を半年。合計12本。これで動き始めます。毎日書く必要はありません。むしろ毎日書こうとして3週間で止まるほうが、はるかに損失が大きいです。
書けない月があっても構いません。止めないことだけが条件です。
やってはいけないこと

同じ言葉を詰め込む
「大阪 行政書士」を不自然に何度も入れる。昔は効きましたが、いまは逆効果です。読みにくくなるだけで、評価も下がります。
他のサイトから文章を写す
コピーした記事は評価されません。それ以前に、士業として著作権の問題があります。
内容の薄い記事を量産する
100本の薄い記事より、20本の厚い記事のほうが強いです。数を追うと、サイト全体の評価が下がることもあります。
AIに丸投げして、そのまま出す
下書きに使うのは有効です。ただしそのまま出すと、どこかで読んだような記事になります。あなたの実務経験を足してください。そこだけが他の誰にも書けない部分です。
まとめ
- SEOは技術ではなく、困っている人の言葉に答えること
- 最初の10本は「依頼先を探している人」の検索語に寄せる
- 狙う言葉は、実際に受けた質問と検索窓の候補から見つける
- 開業直後は必ず地域名を足す
- 記事は答えを先に。1記事1テーマ
- 法律分野は誰が書いたかが重視される。氏名・資格・登録番号・顔写真を出す
- 月2本を半年。3ヶ月で止めるのがいちばん多い失敗
よくある質問
Q. 何本くらい書けば効果が出ますか。
目安は12本前後です。ただし本数より、狙う言葉が合っているかのほうが効きます。1本目から順位がつくこともあれば、30本書いても動かないこともあります。
Q. 有料のSEO業者に頼むべきですか。
最初は不要です。上に書いた内容は、業者に頼まなくてもできる範囲です。ある程度記事が溜まって、それでも順位が動かない段階で検討してください。
Q. MEOとどちらを優先すべきですか。
MEOが先です。費用0円で、効き始めも1〜3ヶ月と早いためです。詳しくは「行政書士のMEO集客」で書いています。
Q. 書く時間が取れません。
月2本なら、1本あたり2〜3時間です。それも取れない時期はあります。その場合はGoogleビジネスプロフィールだけ整えて、SEOは落ち着いてからで構いません。順番の問題です。
